子供にテレビ、ビデオ、テレビ・ゲームは危険/他人の気持ちが分からない人間に?!

2012年4月13日

 過去10年間、テレビ、ビデオ、コンピュータ・ゲーム、テレビ・

 

ゲームといった映像メディア(Visual electronic media, 以下VEM)が、

 

子供に影響を与えることが研究で実証された。

 

最もはっきりした研究結果は、

 

VEMを使う時間と暴力性は関連があること。

(Bushman and Anderson 2001より)

 

映像メディアはまた、肥満にも関連がある(Villani 2001より)。

最も確証性の高い研究のなかには、

小・中学生の男の子達を対象に行った事例/対照研究があり、

これらの研究によると、

 

VEMを使う時間が多いほど子供達の攻撃性が強まると証明された

(Robinsonその他 2001より)。

 

  多くの研究は、VEMに過剰にさらされると、

行動が堕落していくという因果関係を立証している。

神経系の発達メカニズムの根底にあるのは何か?

それをもっと深く探るために、

 

メアリー・G・バーク医学博士が実際に担当したケース。

これは、過剰にメディアにさらされたことが原因で精神障害になった、

ケースの一つ。

 

 6才の少年チャールズは、

激しい攻撃性を持っているのに、罪悪感がなく、

 

在学に支障があるほど深刻で、学校から依頼が来た。

事前の検査では注意欠陥/多動性障害(ADHD)と判断され、

感覚統合障害の可能性もあった。

友達は少なく、就学前の時期も含めて毎日3、4時間テレビを見ていた。

しかし暴力シーンなどのアダルト番組は見ていないと母親は言う。

 

テレビを見ていれば息子は機嫌が良いし、

テレビを取り上げた時の息子の怒りや落胆に耐えられないと、母親は言う。

 

 遊戯室でチャールズは母親との険悪な関係をあらわにした。

遊戯室の動物のぬいぐるみやおもちゃに興味を示したが、

映像や動いているものが無かったこと、

例えば、ライオンはただのライオンで、

『ライオン・キング』に登場する「シンバ」や「スカー」ではないと

 

がっかりした。

チャールズは宇宙飛行士やエイリアンの人形を選び、

『スター・ウォーズ』に出てくる「ジェダイ」といった言葉を、

何度も口にしながら戦闘シーンを展開させる。

私も一緒に遊ぼうとするのを彼は嫌がらなかったが、

自分のやっていることに私をうまく参加させることが出来ずにいるようで、

 

遊びはあまり進展しなかった。

チャールズは感情を表すことがなく、

楽しいという気持ちが特に欠如し、

運動神経もやや遅れている。

 

 この事例から重要な疑問が出て来る。

自分で話を作り出す力や自由に遊ぶ力が減少したのは、

チャールズがメディアの中の物語に没頭しすぎたことが原因なのか?

表象的な思考の発達は、

認知系統や情緒系統の発達にきわめて重要。

親がいない時に、チャールズが自分の力で問題解決をし、

あらゆるストレスの中で自分をコントロールするのは、

行動力より想像力だから。

 

 チャールズは私と一緒に遊戯による改善法に入り、

両親には6ヶ月にわたり彼が画面にかじりつく時間を、

 

週4時間に減らしてもらった。

すると、

 

チャールズの表象的な遊びは開花し、

豊かで想像的なテーマ、

そして喜びの感情を含む強い情緒や柔軟性に満ちあふれた。

この力によって、

彼は生活の中のあらゆるストレスに対処する方法を身につけ、

攻撃的な行動がみるみるうちに減っていった。

 

 

 ここで、脳の発達について書かれた論文をいくつか簡潔に評論し、

 

テレビと子供についての研究が意味するものについて論じたい。

簡単に言うと、ここで扱う論文は、

幼児期の脳の発達は、環境、

特に人々の接し方によって発達するということ。

 

 状況に応じた接し方は子供が成長しようとする力にかなった時、

意味のあるものになる。

状況に応じた親の反応には、

 

子供の複数の感覚を一つに統合する力がある。

 

 子供にとって、ある種の刺激はストレスとなっていることがある。

その主なものは、警戒、怒り、無関心などをあらわす顔の表情。

また他にも騒音や一貫性のない事柄など。

幼い子供は物事を上手くいかせるため、親の力を借りようとする。

親の反応は子供の聴覚、触覚、嗅覚を通してはもちろん、

顔の表情を通して視覚的に捉えられる。

幼少期の子供にはこれらの感覚からの情報を、

思考と行動による反応を使って、

統合するための経験が必要。

 

 

ダニエル・シーゲル (Daniel Siegel) の著書

 “The Developing Mind (1999年)" によると、

こうした活動は主に脳の眼窩前頭皮質で行われる。

親と子供が経験を共有することで、互いに調和し合い、

子供は共同主観的な経験を味わう。

このことが心を育て、他人のこころの原理や感情移入の原理、

あるいは自我の統一感の基盤になる。

ジーゲルによると、この経験には特に右脳の前頭葉前部皮質が使われる。

これら脳の神経回路の発達にとって最も顕著な時期は、

 

幼児期から幼少期にかけてだが、

 

その発達は一生をかけて行われることが証明されている。

 

VEMは無条件に飛び込んで来るので、人間の活力を促す作用はない。

VEMは、視覚と聴覚しか関わっていない。

しかも、聴覚は子供にとって二次的な興味でしかない。

VEMから受ける感覚は刺激が大きく、騒々しい。

 

急激に変化したり、誇張された表情。

 

 VEMに接している間、子供は独りであり、

 

怖い場面が出てきても親の方を振り返り慰めを求めることもない。

画面の前にいる時間が長いほど子供は共同主観性を味わえななくなる。

 

その共同主観的な経験の欠如が、

他人の気持ちが分からない、

人間関係が苦手な人間にさせてゆく。

 

 

メアリー・G・バーク医学博士の論文より。

 

 

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