側弯症の病院での改善法(手術・装具)

2016年8月9日

側弯症については、これまでに 『どのような病気か?』 『側弯症チェック法』 などをご紹介してきましたが、ここでは側弯症と判断された場合に実際病院でどのようなことを行うかをご紹介します。

側弯症の一般的な改善法

側弯症の改善方法は、側弯の角度(コブ角)や年齢を考慮した上で決められます。

コブ角 ↓

側弯症1.jpg

判断する医師によって判断の基準角は多少違うようですが、大きく分けると以下のようになります。

  1. 軽度の側弯(10~25度)――――――――経過観察
  2. 中度の側弯(25~40度)――――――――装具
  3. 重度の側弯(40度以上)――――――――手術

基本的に装具対象となるのは25度を超えた場合で、それまでは経過観察となります。

手術とは?

コブ角が40度以上になると、手術での矯正を勧められます。

手術の方法には何種類かありますが、最も多いのが後方アプローチ法のようです。

これは、背中を縦に切開し、ロッドと呼ばれる金属の棒を通して背骨を固定し矯正するというものです。

この手術によって側弯の軽減が認められるようですが、デメリットとして

  1. 背中を大きく切開するので傷跡が広範囲で残ってしまう
  2. 背骨の弯曲している部分を完全に固定して一つの骨にしてしまうので、その後に人生で背中の柔軟性が失われてしまう

というような点があります。

背中に大きな傷跡が残ってしまうのは、女性は特に気になる点かと思います。

また、背中の柔軟性が無くなることで体操・バレエ・ダンス等の体の柔軟性が求められるものも出来なくなりますし、ラグビー・柔道・格闘技などの体が激しくぶつかるスポーツも出来なくなってしまいます。

装具とは?

装具とは、コルセットやギブスなどの装具を身につけて側弯の進行防止及び矯正を図る方法のことです。

コブ角が25度を超えてくると、一般的にはそれ以上の進行を防ぐためにコルセットの使用を勧められます。

(ただし、コルセットを装着しても必ずしも進行が止められるわけではなく、その効果には個人差があります。)

コルセットの装着は矯正より側弯の進行防止に重点を置いている部分が多く「たとえ進行を止めることが出来なくても、出来るだけ遅らせることで手術の時期を遅くする」という目的のため使われます。

それは、背骨を固定してしまう手術方法ゆえに、成長期に手術をするのは出来るだけさけた方がいいという考えからです。

病院でコブ角25度以上と判断されるとほとんどの場合がコルセットを勧められますが、このコルセットの装着には、肉体的・精神的な負担を伴います。

背骨の弯曲を外から無理矢理押さえるものなので、当然かなりの締め付けがあります。

それによって苦痛を伴う場合も多く、痛みや血流障害を起こす事もあります。そしてそのコルセットを、一日中装着しないといけないのです。

これは、側弯症が最も発症しやすいとされる思春期のお子さんにとっては、かなりの精神的負担になるのではないでしょうか。

経過観察とは?

コブ角10~25度の状態は、まだ装具をする段階ではないと判断され、基本的には数ヶ月ごとの検査などで経過を観察していきます。

経過観察で側弯の進行が認められなければ特に装具をすることもなく観察を終了し、進行して25度を超えてきた場合は装具を使用するということになります。

経過を観察して様子を見るということは、逆に言えば25度を超えないと何もケアを受けられないということになります。

側弯症を早期発見しケアしていくことは、側弯症の方のその後の人生を大きく左右します。

病院ではコブ角25度以下は基本的にケアの対象ではありませんが、整体では早期のケアが可能です。

一条整体院では、側弯症の改善例もたくさんあります。

お子様の早期ケアはもちろん、成人されている方の痛みの軽減や姿勢ケアなど、お気軽にご相談ください。

Posted by マイケル一条