癌ワクチン最前線　ＮＨＫあさイチ

2012年2月6日2022年5月2日

ＮＨＫあさイチ
２月６日（月）
癌ワクチン最前線

癌は日本人の２人に１人がかかる。

ＮＨＫあさイチは、「癌ワクチン」の最前線を取材。

癌ワクチンを今ごろ放送するか？

癌の原因はウイルスと昔から言ってきたが・・・。

今までの方法は外科手術、抗がん剤、放射線の３つだが、
危険で副作用がひどい。

しかし癌ワクチンなら自分の免疫力で、がん細胞を攻撃するので、
副作用が少なく、

月に数回通院して注射を受けるだけ。

日本では臨床試験の段階だが、癌ワクチンで救われる人も。

すい臓がんでもう改善法がない！
と死を宣告された３０代の主婦。
癌ワクチンで、
肝臓に転移した腫瘍も消え、
家族旅行を楽しめるまでに回復。

余命２か月と言われ、
抗がん剤もひどい副作用で止めざるをえず、
絶望したが、癌ワクチンで改善した４０代の男性など、
がんワクチンの体験者を紹介。
癌ワクチンの可能性、費用、課題まで、
ＮＨＫあさイチは癌ワクチンの全貌を放送した。

しかし、番組のグラフを見たら生存率は増えているが、90％は死んでいる。

これは、末期の手遅れになるまで手術・抗がん剤・放射線などを受け続けたあとに、

癌ワクチンを使うためで、初期のうちから免疫力を高めれば、癌など恐れるに足らない。

そのことは、以前書いたが、また書きたい。

ＮＨＫあさイチより。

「がんワクチン」とは？
ワクチンというと、インフルエンザやＢＣＧ、
最近では子宮頸（けい）がんなど病気を"予防"するのが有名だが、
ＮＨＫあさイチが紹介したのは"改善"するワクチン。
自分の持つ免疫能力を活性化させ、がん細胞を攻撃。
副作用が少なく、延命効果が認められた。
このワクチンは、『ペプチド』と言われるタンパク質の断片。
『ペプチド』はがん細胞の表面に角のように出ているもので、
これが改善のカギ。

　体に、ウィルスが侵入すると･･･
監視役の「樹状細胞」が異変を察知、ウィルスの特徴を記憶
↓
攻撃役の「キラーＴ細胞」に異物の特徴を伝達
↓
「キラーＴ細胞」がウィルスに侵された細胞を攻撃

この流れが、私たちの体を守るいわゆる"免疫"。

では、私たちの体が癌に侵されると･･･

実は、ＮＨＫあさイチでは放送してないが、
癌細胞は、ウィルスに感染されたことが原因で出来るという説が昔からある。
医学界ではバカにされ続けたが、
ＨＰＶ（ヒトパピローマウイルス）が子宮頸がん、
Ｂ型肝炎ウイルスが肝臓がん、
血液の癌である白血病には、
急性リンパ性白血病バーキット型は、ヘルペスウイルスの1種であるEBウイルス、
成人T細胞性白血病ではHTLV-1というウイルスが関与していることが分かっている。

だから、がん細胞が増えるスピードは、
非常に早く際限なく広がるため、
「キラーＴ細胞」が攻撃しきれない。

そこで『ペプチド』が大量に入った「がんワクチン」を投与すると･･･

「樹状細胞」が大量に入ってきたペプチドを異常事態と
↓
「キラーＴ細胞」に警告
↓
「キラーＴ細胞」が反応し、自ら数を増やしパワーアップしてがん細胞を攻撃する。

「がんワクチン」の臨床研究に参加するには臨床研究に参加する条件

がんワクチンはまだ承認されてないために、
受けるには臨床研究に参加するしかないが、条件があり、
誰にでも効果があるというわけではない。

≪臨床研究　参加の条件≫
・がんの種類
・進行度
・白血球の型・数
・リンパ球の数
・通院歴
・期間・人数

臨床研究が行われている病院の問い合わせ先
（１）ＶＴＲ「すい臓がんの女性が受けたワクチン」、
「ぼうこうがんの女性が再発予防のために受けたワクチン」

専門家ゲスト：中村祐輔教授（東京大学医科学研究所　ヒトゲノム解析センター）
東大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター　中村祐輔研究室
ホームページ：http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/nakamura/

（トップページに病院一覧が貼り付けてあります。）
電話：０３－３４４３－８１１１（代表）

（２）ＶＴＲ「小細胞肺がんの男性が受けたワクチン」
久留米大学病院　がんワクチン外来事務局
ホームページ：http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/immun/F/
電話：０９４２－３１－７９７５

■注意■
「がんワクチン」についてインターネットなどで検索すると、

誰でもすぐ受けられるように感じるが、
しかし、がんワクチンは日本ではまだ承認されておらず、
その効果を確かめる臨床試験の段階。
だから「がんワクチン」を希望してもまずは抗がん剤を試して、
効かなければ、それから初めて「がんワクチン」という病院も多い。

がんワクチンを希望する方は、
そのことを十分考慮する必要があります。

久留米大学病院「がんワクチン外来」
２００９年４月に「がんワクチン外来」を設けて以来、
手術や抗がん剤、放射線などで効果がなく、
もう方法がないと言われた方を中心に年

間３００人近くが来院しています。
外来と言ってもがんワクチンはまだ承認されていないため、
ワクチン投与を希望する人は臨床研究に参加するという形になり、
ワクチン代の一部を負担することになります。
また、医師からの紹介状が必要で、
]抗がん剤や放射線などで効果がある方はその方法を優先し、
がんワクチンは補助的に併用するよう勧めています。
ここの特徴は、３１種類のペプチドのうち、
効果が高いと考えられるペプチドを最高４種類同時に投与することで、
どのペプチドにするかは、血液検査でお客様の状況を調べて決めます。
そのため『テーラーメイドペプチドワクチン』と呼ばれています。

問い合わせは上記　久留米大学病院「がんワクチン外来事務局」へ
※ワクチン投与を希望する場合は大学の臨床研究に参加するという形になり、
ワクチン代の一部を負担することになります。
１回投与ごとに１０万円弱
≪例≫
・１クール目　６回投与で約５８万円（初回の血液検査代込み）
・２クール目　６回投与で約５０万円
※金額は久留米大学がんワクチン外来ホームページ：より

なお、悪性脳腫瘍については現在厚生労働省の科学研究費で研究が進められているため、
条件の合う方はワクチン代の負担はありません。
また、前立腺がん（ホルモン法が効かなくなり、
内臓機能低下で抗がん剤が使えない場合など）については高度に認められており、
公的保険との併用が可能です。

がんワクチンは再発の予防にもがんワクチンは、
もう方法がないと言われた末期のがんだ

けでなく、手術後の再発予防にも効果があると考えられ研究が進んでいます。
それは「がん細胞」とそれを攻撃する「キラーＴ細胞」の数の問題です。
手術直後、がん細胞が少ない時にがんワクチンを打ち、
あらかじめキラーＴ細胞にがんの目印『ペプチド』を覚えさせておけば、
再発を防げるのではないかと考えています。

がんワクチンの実用化薬は、大学などによる「臨床研究」、
製薬会社が人に投与し効果や安全性を調べる「ちけん」、
国が審査をして「承認」という道を経て実用化されます。
現在、日本国内で実用化に向けて動き出したがんワクチンを表にまとめました。
もっとも進んでいるものは、ちけんの第３段階を終了しており、
早ければ今年か来年には日本初のがんワクチンが実用化される見込みです。

≪臨床研究・ちけん進捗状況≫

・すい臓Ａ、すい臓Ｂ･･･東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター　中村祐輔研究室

にお問い合わせください。
・肺Ａ･･･グラクソ・スミスクライン株式会社が開発
・肺Ｂ･･･メルクセローノ株式会社が開発
・悪性脳腫瘍、前立腺･･･久留米大学　がんワクチン外来にお問い合わせください。
・胆道、ぼうこう、食道Ａ･･･東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター　中村祐輔研

究室にお問い合わせください。
・食道Ｂ･･･株式会社イミュノフロンティアが開発
・骨髄異形性症候群・・・中外製薬株式会社、大日本住友製薬株式会社が共同で開発
・大腸、肝臓･･･東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター　中村祐輔研究室にお問い

合わせください。

ＶＴＲに登場した病院「すい臓がんの３０代女性」のＶＴＲで、
ワクチンの臨床研究を行っていた病院※現在、すい臓がんの臨床研究は行っていません。
千葉徳州会病院
ホームページ：http://www.chibatoku.or.jp/
電話：０４７－４６６－７１１１（代表）　
（問い合わせをする場合は「がんワクチン法について」と伝えてください。）