NHKあさイチ赤ちゃんの股関節脱臼の原因

2011年2月16日

赤ちゃんに起こりやすい股関節脱臼

赤ちゃんの股関節ケアNHKあさイチより

 

先天性股関節脱臼の原因

発症原因として

1)子宮内の姿勢異常

2)出生後の赤ちゃんの脚をのばす状態の強制。

3)遺伝

4)向き癖

5)性ホルモンの異常

 日本の先天性股関節脱臼の発生率は約0.1%。

 出生した月別の発生率は、
6月が最も少なく、11月から2月の冬生まれの赤ちゃんに発生率が高い。
これは寒い時期には赤ちゃんに厚着をさせ、
下肢の自由な運動が妨げられることも影響していると考えられる。

 

 

先天性股関節脱臼の原因

1)子宮内の姿勢異常

 

骨盤位分娩児(さかご)に脱臼が多く、

 

逆子(さかご)の中でも単殿位(膝を伸ばして前屈姿勢)分娩児に多い。

 

単殿位とは

胎児のお尻(臀部)だけが先進している場合で、

逆子(さかご)で一番多いタイプ。
子宮の中で「前屈」をしている。

胎児の足先は胎児の顔のあたりに位置する。
帝王切開でなければ胎児がお尻から産まれてくる。

単殿位分娩児の脱臼発生率は約30%、これは普通の分娩の100倍。

 

また、たとえ帝王切開でも、

 

お母さんのおなかの中で単殿位の場合は脱臼発生率は極めて高い。

 

また、単殿位分娩では斜頸の発生率も高い。

 

だから、

 

お子さんが

単殿位だったなら専門的な検査の必要がある。

 

2)赤ちゃんの脚をのばす状態(持続的下肢伸展)の強制。

 

 脚(下肢)をのばした状態をおしめで固定する習慣の民族は、

股関節脱臼の発生率が高い。

逆に赤ちゃんにおしめをしない習慣の民族では発生率が低い。

 

脱臼の発生率が極端に高い民族は、

 

 スウェーデンのラップ族

ソリで移動するため、赤ちゃんの脚(下肢)をのばした状態(伸展させ)で、

小さなソリに載せるのが習慣。

 

 モンゴル民族

牧草を求めて移動するとき、
馬に乗せやすいよう赤ちゃんの脚(下肢)を伸ばした状態でぐるぐる巻きに。

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 ネイティブアメリカン(インデイアン)

赤ちゃんの脚(下肢)を伸ばした状態でゆりかごに入れる、

かれらは脱臼発生率が高いことで有名。

 

一方、脱臼発生率の低いあるアフリカ民族では赤ちゃんを裸のまま育てる。

 

脱臼予防のところでも書くが、

赤ちゃんが自由に脚(下肢)が動けるようにしておくと脱臼は起りにくい。

 

 

現在人工股関節手術が整形外科でよく行われるが、

その8割以上は、この脱臼が原因の股関節の変形のためおこなわれている。

赤ちゃんの脚(下肢)を伸ばした状態にしておくと、

赤ちゃんは一所懸命に股関節や膝関節を曲げようとする。

このとき、脚(下肢)を伸ばした状態に強制的固定されると、てこの原理で

股関節を曲げる力が、股関節脱臼を引き起こす力になる。

巻きおしめ、厚着、横抱きなどは危険。

   

日本も昔は先天性股関節脱臼の発生率は2%もあった、

原因の1つは、赤ちゃんに巻きおしめをしていた。

しかし、1970年代に始まった予防運動の普及や、

赤ちゃんの定期検査などで、股関節脱臼は減少した。

   

 昔日本の巻きおしめ(脱臼発生率2%)

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 現在の脱臼発生率は0.1-0.2%

 

 

このように

先天性股関節脱臼は後天的にも発生する。

 

先天性という言葉は、

 

生まれつき=改善しない と言ってるようで嫌いだ。

 

改善しない病気と決めるのは神様だけだ、

 

「今の私の力では改善できません。」と医師は謙虚に言うべき。

 

3)遺伝因子

 

 先天性股関節脱臼の人と血縁関係にある女性に発生率が高い。
滋賀県立小児保健センターの調査によれば、
先天性股関節脱臼のお子さんの37.4%に家族歴があった。

抱き方オシメのしかたなどが母から娘に受け継がれるのも考えられるが、
先天性股関節脱臼の人と血縁関係の女性の方は念のため、
年齢を問わず一度は股関節検査を受けることをお勧めします。

 

4)極端な向き癖

 

 正常な赤ちゃんに向き癖があるのが当然。
しかしいつも真上を向いている赤ちゃんの場合は神経学的異常(たとえばヌーナン症候群など)を疑う。
私は向き癖は利き手と関係するらしいが、
興味深いことに、赤ちゃんの向き癖の方向と脱臼にも深い関係があり、

向く方向と脱臼側は反対であるのが普通。

両側脱臼では、向き癖の方向と反対側の脱臼はよりひどい脱臼となる。

小児整形外科専門医 鈴木茂夫先生は30年以上この先天性股関節脱臼にかかわり例外は数例しかなかった。
整形外科に「絶対」はないが、ほとんどすべての例では向き癖と脱臼側とは深い関係があった。

脱臼の統計をとると、脱臼は圧倒的に左側に多く発生。
なぜ左に多いかと議論され、
「脱臼の検査のときに、右利きの医師が多いため、
右の手に力が入って赤ちゃんの左股関節の検査により力が入って股関節が脱臼しやすいのだ」
と権威ある雑誌に述べらた。
これの真偽は別として、

鈴木茂夫先生は、脱臼が左側に多いのは、右の向き癖の赤ちゃんが左に比して多いからであると考える。

多くの場合、生後3-4ヶ月くらい経つと向き癖は次第に弱くなる。
そして、少数ですが、赤ちゃんによっては、この向き癖が3-4ヶ月くらいで反対側に変わることもある。
タイプAI脱臼が自然になおってゆくのを観察すると、
この向き癖がすこしづつ弱くなってゆくのにつれて脱臼が改善してゆくことがわかる。
向き癖と脱臼側が一致しない例外的な数例は、
数ヶ月の後(脱臼検査の後)に向き癖が変化したからではと言う。

 

なぜ向き癖と脱臼側が関係するか考える。

 たとえば左側に脱臼があるとすると、赤ちゃんは通常右の向き癖がある。
そうすると、赤ちゃんは体も右を向く傾向があって、
左股関節は内転(下肢を内側に閉じる)する。
股関節の内転は伸展とともに脱臼を誘発するポジション。
このようにして、左に脱臼があって、

顔は右の向き癖があるということは脱臼改善には不利な状況。
しかし、だからといって、向き癖を矯正するのは困難。
向き癖は神経学的、内因的なものだから。

赤ちゃん整体をしたあとで向き癖が直ることがある。

 

赤ちゃん整体でソフトに股関節も矯正するからではないかと思った。

5)その他、女子に発生率が高い

(女児は男児の約10倍の頻度)

ことや、

 動物にホルモンを投与する実験などの結果から、

性ホルモンが発生に関与しているらしい。

 

 

 

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次回は家庭における先天性股関節脱臼の発見法